理想のマイホーム

実家の間取りに対する不満

建設関係を営む家で育った私の実家は、父が自分で間取りを考え、設計図を作り、建てたものだった。極力部屋を広く取るため、廊下はほとんどなく、引き戸が多く、隣の部屋の音や声が聞こえてくる家だった。そのため、思春期を迎えた頃には、将来は壁とドアでしっかり区切られた松江市で新築注文住宅に住みたいと思っていた。

初めてのマンション暮らし

進学とともに一人暮らしを始めた私が初めて住んだのは、1Kのマンションだった。廊下があり、キッチンから部屋に入るドアがあり、狭くとも居心地のいい環境だった。部屋の入り口も、お風呂も、トイレもすべてドア。ドアで完全に区切られていることの快適さを実感した。

マイホーム購入を検討

結婚し、子供が生まれ、マイホーム購入を検討し始めたとき、まず最初に迷ったのはマンションか一戸建てかということ。最低でも3LDKと考えていたので、マンションとなると、多くの場合窓のない部屋ができてしまうのが嫌で、一戸建てにすることに。各メーカーの展示場を周り、スキップフロアや吹き抜け、リビング階段など、流行りの間取りを見せてもらったが、最終的に決めたのは各部屋がきっちり壁とドアで仕切られた建売住宅だった。今はまだ小さい子供たちも、いずれプライベートな空間が欲しくなる、との自身の経験から決めた我が家は、ドアと壁と廊下でしっかりと区切られた間取りになっている。